色彩を活かした環境作り

安全・快適な環境作り

安全・快適な環境作り

色彩を上手に使う

色彩を効果的に使うことで事故のリスクを減らし、精神状態の安定を促すことができます。色彩を用いた環境整備を行うことで、介護の質は向上します。高齢化が進む日本において、費用対効果の面でも大きな効果を発揮するのが色彩を活かした環境作りです。介護の視点から見た色彩のメリットや効果的な使い方を学びましょう。

どういった印象を与えたいか

壁の色や家具の色など、身近にある物の色によって生活環境は大きく変わります。快適に日常生活を送ってもらうためには、色彩を上手にコントロールしていかなければなりません。それに加えて、高齢者の視覚特性に合わせた色の配置が求められます。例えば、薄い青色は緊張を緩和させる効果があります。赤色は注意を促す効果があるので、危険が潜む場所や物に対して使うと効果的です。ただし使いすぎると気が散るので、配置の割合には注意が必要です。オレンジ色や黄色はコミュニケーションを円滑にする効果があるので、交流の場となりやすいリビングの家具に使うといいでしょう。

このように使い分ける

白色で統一するよりも、薄い色が入った物のほうが安全な環境を作ることができます。確かに白色は清潔感がありますが、白一色だと眩しくて疲れやすくなってしまいます。また、白色は冷たい印象を与えますので、それを抑えるためにも薄い色が入った物を揃えたほうがいいです。
蛍光灯や照明は、少し赤みのある色がおすすめです。温かい印象があるので、安心感を与えることができます。老眼になると光の変化に弱くなります。明るい場所から暗い場所への移動、あるいはその逆の場合でも、目が光に対応するまでには時間がかかります。そのため、ほどよい明るさに留めておくようにしてください。
階段は、事故のリスクを減らすためにもコントラストを効かせたほうがいいです。段差の区別がつくように色を配置し、視覚に直接訴えるようにしましょう。同じような色にしていると、認識できずに踏み外す危険性があります。素材に関しても、光が反射するような素材は避けましょう。
介護施設においては、コールボタンやトイレ内の緊急ボタンを判別しやすいように配慮する必要があります。はっきりと認識できる色を使い、ボタンの周囲にもテープを貼って目立たせるといった工夫が求められます。
また、部屋ごとに色彩の差をつけることで誘導しやすくなります。お風呂、トイレ、リビングをそれぞれ違う色にすることで、視覚的に判別しやすくなります。避けるべきなのは、無機質な色で統一することです。スタイリッシュですが、高齢者にとっては住みづらい環境となります。

資格や知識を活かせる職場へ

色彩が持つ力を介護へ

介護の現場で活かすことのできる色彩の知識を紹介するサイトです。色彩が持つ力を理解し、上手に活用していきましょう。当サイトへのお問い合わせは【Mail Form】からお願いいたします。