色彩と精神の関係性

精神面との深い関係

精神面との深い関係

精神的な影響

私たちは日常的に直感で色彩を選択しながら生活しています。日によって選ぶ服の色が違ったり持ち物の色が変わるのは、色彩に心理的な影響を及ぼす力があるからです。色彩の持つイメージを利用して、精神的な安定を無意識に得ようとしているのです。
もし、いつもは赤色を好まない高齢者が赤色を使っていたら、それは何かのサインかもしれません。エネルギーを内側に溜め込んでいる状態で、大きなストレスを感じている可能性があります。あるいは、エネルギーを欲している状態なのかもしれません。

カラーアイテムを活用

高齢者の持ち物には限りがあるので、自分の持ち物だけで感情を表現することができません。色彩を用いて精神のバランスを整えることが難しい状況です。例えば、「本当は明るい色の服を着たいけど、恥ずかしいし、持っていないから仕方なく地味な色の服を着ている」のかもしれません。これは「我慢をしている」状態なので精神的によくないです。そこでおすすめなのが、色彩を利用して自分を表現することができるカラーアイテムの活用です。自分の好きな色を使い、会話をしながら楽しく創作に取り組むことができます。
定番のカラーアイテムといえば「折り紙」です。折り紙は色の種類が豊富で、その時々で好きな色を選べます。高齢者は折り紙が上手い人も多く、手先を動かすことで脳に刺激を与えることができます。また、「興奮している人には青色や緑色の折り紙を渡して落ち着かせる」「元気のない人には赤色やオレンジ色の折り紙を渡して回復を図る」といった使い方もあります。
「塗り絵」も人気があります。その時の気分に応じて色を使い分けながら表現することができます。例えば人物の塗り絵なら、本来自分が着てみたい服の色に塗ることでストレスを発散することができます。「ここの色はコレ」と決めずに、自由に色を塗ってもらいましょう。完成した塗り絵を見て高齢者の心理状態を把握することもできます。

好んで地味な色を選んでいるわけではない

高齢者は地味な色を好むイメージがある人も多いかと思います。しかし、ある調査によると「色の嗜好は若いころと変わらない」という結果が出ています。これはおそらく、「歳をとったら地味な色を使わなければならない」といったイメージが社会全体にあるからです。例えば外国、特にヨーロッパのご婦人などをイメージしてみてください。綺麗な色をした服を着て、ファッションを楽しんでいる人が多いイメージがあります。これは、社会全体に「何歳になろうと自由に自分のことを表現していい」という雰囲気があるからです。日本の高齢者がもっと住みやすい環境を作るには、「高齢者だから」という先入観を捨てる必要があります。

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色彩が持つ力を介護へ

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